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施設介護の概要と種類

今の日本は超高齢化社会を迎え、増加する高齢者に対応しようとしていますが、介護施設が不足しており入居待ち状態となっています。多くの人が必要としている施設介護について、どのような種類があるか詳しく見ていきましょう。

施設介護サービスとは

施設介護の概要と種類

介護保険施設に入所して必要な介護サービスを受ける施設介護ですが、介護保険施設とは「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」の3種類です。必要とする介護サービスの内容に応じてそれぞれの施設に入居しますが、これらの施設は地方公共団体や社会福祉法人、医療法人などが経営母体となって運営している「公的施設」です。民間の施設と違って、施設建設のための補助金が出たり法人税などの優遇が受けられたりするため、施設に入居する人の費用も安く抑えることができます。
それぞれの施設の特徴について詳しく見ていきましょう。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは常に介護を必要とし、自宅での介護が困難な人が対象です。以前は要介護1以上であれば入所することができましたが、2015年8月からは「原則要介護3以上」の人が対象になりました。といっても、入所しているすべての人が要介護3以上の人ばかりではありません。改正前に入所していた要介護1や2の人もそのまま継続して入所していますし、一人暮らしの認知症の人や同居家族から虐待を受けている場合などやむを得ない事情があって入所している人もいます。
特別養護老人ホームで受けられる介護サービスは日常生活に欠かせない食事や入浴、排せつなどの介助や、機能訓練や健康管理などです。介護サービスの必要度が高い人から優先的に入所できる仕組みとなっていますが、入居一時金がなく月額費用も約8万円~15万円と比較的安価なため利用希望者が多く、場所によっては入所まで数年待ちのところもありなかなか入所しにくいのが現状です。

介護保険老人施設

介護保険老人施設は要介護1以上の人を対象とし、病院から退院した比較的病状が安定した人が在宅復帰を目指してリハビリを中心に行う施設のことです。リハビリの専門家である理学療法士や作業療法士の配置が定められ、計画的にリハビリを行いますが、在宅復帰を目標としているため特別養護老人ホームのように最期まで終身利用することはできません。
また、介護保険老人施設で受けられる介護サービスはリハビリだけでなく、医学的な管理のもと日常生活の介護や看護も含まれています。

介護療養型医療施設

要介護1以上の人が対象の介護療養型医療施設は病状が安定しているものの、長期的な療養が必要な人が入所する施設です。介護体制が整った医療施設で医療や看護、介護を受けますが、2017年度末で廃止し違う施設への転換や医療施設なのに介護保険が適用されるなど新たな問題も生じています。